成長事例

てらぴぁコラム

No.7

癇癪(かんしゃく)の時の対応 

① まずは「安全」と「安心」を守る

かんしゃくの最中は、子どもの気持ちがあふれ出している状態です。まずはけがをしないこと・安心できることを最優先にしましょう。

できること:まわりに危ないものをどけ、静かな場所に誘導する。必要なら少し距離をとり、「そばにいるよ」と穏やかに伝える。抱っこやタオルなど、“安心できるもの”で落ち着かせる。無理に話しかけず、呼吸が整うまで待つ。

ポイント:「泣かないで」「いい加減にしなさい」と止めるより、まずは気持ちを出しても大丈夫という安心を伝える。 感情が落ち着いてからでないと、話は届きません。

事例:お菓子をもっと食べたくて泣きながら暴れてしまった。
→ 危険な物を遠ざけ、「びっくりしたね」「大丈夫だよ」と短く声をかけて落ち着くまで見守った。

② 気持ちを代わりに言葉にしてあげる

かんしゃくの多くは、「気持ちはあるけれど、うまく言葉にできない」ことから起こります。大人が代わりに言葉にしてあげると、子どもは**「気持ちは言葉で伝えられるんだ」**と学びます。

できること:「悲しかったね」「悔しかったんだね」「もっとやりたかったんだね」と気持ちを言葉にする。「こう言いたかったのかな?」と確認するように話す。一緒に深呼吸して、「落ち着いたら教えてね」と伝える。

ポイント:否定ではなく共感から始めることが大切。感情と言葉をつなげることで、次から少しずつ“ことばで伝える力”が育ちます。

事例:ブロックを壊されて泣きながら叩いてしまった。
→ 「せっかく作ったのが壊れて悲しかったんだね。そういうときは“やめて”って言おうね」と伝える。

③ 落ち着いてから、次の方法を一緒に考える

泣き止んだあとこそ、気持ちを整理して次の方法を学ぶチャンスです。

できること:「どうしたかったの?」とやさしく聞く。「次に同じことがあったら、どうしようか?」と一緒に考える。「“あと1回”って言ってみよう」「“待って”って伝えてみよう」と提案する。小さくできたことを必ずほめる。

ポイント:「もう泣かないで」ではなく、「ちゃんと伝えられたね」「がんばって気持ちを話せたね」とできた部分を認める。成功体験を積むことで、自分で気持ちをコントロールできるようになります。

事例:「まだ遊びたい!」と泣き出したあと、落ち着いてから「次は“あと1回”って言おうね」と提案。
→ 次の週、自分から「あと1回」と伝えることができた。

④ 「かんしゃく」を減らすための普段の工夫

かんしゃくは、起こってからの対応も大切ですが、日常の中で予防する工夫も効果的です。

できること:予定の変化があるときは、前もって「あと5分でおしまいだよ」と伝える。 「終わったら○○しようね」と、次の楽しみを用意しておく。選べるようにする(例:「赤い服と青い服、どっちにする?」)。小さな「できた!」を見逃さずに褒める。

ポイント:「見通しを持てること」「自分で選べること」が増えると、かんしゃくは減ります。子どもは“コントロールできた”と感じることで安心します。

事例:外出の前に「あと5分で出発ね」と伝える。
→ 「あと1分でおしまいだね」と声をかけると、気持ちの切り替えがスムーズになる。

⑤ うまくいかないときは「親の気持ち」も大切に

どんなに丁寧に関わっても、うまくいかない日もあります。大切なのは、親自身も責めないことです。

できること:「今日は泣かせちゃったな」と思ったら、次に活かせば大丈夫。 ひとりで抱えず、園や支援センターに相談する。一緒にいる大人が落ち着いているだけで、子どもは安心します。

まとめ

かんしゃくは、「困らせたい」からではなく、「どうしたらいいか分からない」気持ちのサインです。

まずは安全を守り、気持ちを受け止め、少しずつ「言葉で伝える」練習を重ねていきましょう。完璧じゃなくても、寄り添うだけで十分な支援になります。

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