2023/08/16
集団の中に参加してほしい
三歳の時に園の先生からの話もあって、療育を考えられたご家族様です。
他の人にあまり興味がなさそう。体を動かすのが苦手でジャンプができない。自分のペースがあって集団についていくのが苦手。そんな男の子でした。
歩く療育
教室では毎日セラピーのはじめにリズムウォークという活動をします。 彼も来る毎にそれに参加していましたが、走り出したり、突然止まってしまったり、輪から出てしま う、など歩き続けることが難しい期間が続きました。
先生は彼と手を繋ぎ、他のお友達の後ろに彼をつけて、ゆっくり歩くようにしました。 時々歩幅が狭くなって間隔が空いてしまったり、それを縮めるためにまたパタパタ走るというのがしばらく続きましたが、同じように継続していきました。
体も成長し、セラピーも積み重ねて、だんだんお話のやり取りも先生と増え、指示も受け入れてくれるようになってきました。
先生は次に繋いでいた手を離し、自分の後ろを歩くようにしてもらいました。速度が安定しないことはありましたが、大体ついて歩けるようになりました。
また、他の人と歩調を合わせて歩く、周りの人を見ながら歩く事によって、彼はリズムウォークという限定された環境の中ですが、他者を意識しながら集団に参加することが出来るようになりました。
人にペースをあわせて過ごすことは社会性の一つ
今彼はセラピーの合間にお友達に声をかけて、一緒に遊ぶ機会を自ら作っています。複数のお友達が遊んでいるところに行って、仲間に入れてもらうように伝えることもあります。
お集まりでは自分の番を待ちつつ、順番が回ってくると、元気に先生に答えています。集団への入り方は子供によっても様々です。彼の場合は素直にお友達や先生とお話ししたり、遊びの中でやりとりがしたいという事のようです。
その素直に「こうしたい」という気持ちが、集団で過ごす事を積み重ねていく中で、さらに言葉や活動の幅も増やしていると言えます。きっとこの先もお友達と楽しく過ごしていくことが出来るだろうと感じています。