成長事例

セラピー日記

2023/04/09

外出の際などに静かに待っていることができる様に…

音の鳴るおもちゃが好きな5才の男の子でした。
一人であそぶのが好きで、プログラムの間にもセラピストに背を向けていることが多々ありました。多くは音の鳴るおもちゃを持って歩き回ったりとびはねたりという遊び方で、家でも同様のご様子とのことでした。
5歳はこれから就学を控えた年齢でもありますから、病院等で静かに待つための支援をしたいと考えて、遊びのレパートリーを増やすことから始めていきました。

遊びが増えることも学びの一つ

塗り絵、おえかき、絵本の読み聞かせ、シールブック、パズル、オイルモーションなど音の鳴らないもので、かつ持ち運びしやすいものを選んで課題の合間の朝帯に取り入れていきました。その際に先生も同じもので一緒に遊ぶことで遊び方が学び取れる様にしました。

直接手を取って遊び方を教える必要があるものもあり、そういった場面では先生の手をどけて自分で遊ぼうとすることがありました。しかし、繰り返すうちにだんだんとセラピストの手をどけないようになり、次第にシールブックで遊んでいる時に隣で同じ遊びを共有出来るようになりました。

遊び方の広がり⇒関わり方の広がりへ

また今度は絵本を自分でめくり、“読んで”と言いたそうにセラピストの手を持つことがありました。遊びの中で社会性が生まれてきている兆しなので、先生の手ではなく、先生の目を見ることで人の注目してもらう事を学べる様に関わりの中でアイコンタクトを強化していく事にしました。
遊びのレパートリーも増えて、パズルも大好きになりました。

座って遊ぶ事で静かに待てる様に

体を大きく動かして遊んでいた初めの頃から、今は座ってあそべる時間が増えました。そして、まだまだ平行遊びでありながらも他者との関わりを受け入れて遊ぶことができる様になりました。お家でも教室でできていることと同じ様に、保護者の方と一緒に取り組んでもらうために少しずつ絵本を一緒に読むことをお願いしているところです。回を重ねていくうちに数やアルファベットのかいてある本が好きになりました。

私たちは行動というものを一つ取り上げて、お子様の成長のお手伝いをしていきます。行動は環境と人との相互作用と言われています。「静かに待つ」は「静かな遊びができる」とはイコールではありませんが、例えば病院のロビーで「絵本を読んで待つ」ことができれば、それは子供らしい静かな待ち方だと言えるでしょう。

お子様のありのままの今を見つめ、その子の今の生活と、そこにある行動を知ることから私たちは発達支援を始めていきます。

てらぴぁぽけっとの教室で、その先生へお子様の「今」のお話をお聞かせください。



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